G大阪 奇跡へ播戸先発、遠藤ベンチ


G大阪は1日、逆転優勝がかかる浦和戦(2日・埼玉)に備え、吹田市内の万博練習場でミニゲームなど約1時間半の練習を行い、東上した。ウイルス性肝炎で長期離脱していたMF遠藤保仁(26)のベンチ入りが決まるとともに、左太もも裏を痛めていたFW播戸竜二(27)も先発復帰が確定した。今季の3点差以上の勝利6試合のうち4試合を演出した“大勝請負コンビ”が、大一番を前に復活。復帰戦となる2人は、優勝条件の3点差勝利に向け、ゴールラッシュに貢献することを誓った。

 奇跡の実現に欠かせない最後の2ピースが、ようやく埋まった。中盤の核・遠藤と点取り屋の播戸。驚異的な回復で浦和戦に間に合わせた遠藤は「何分出られるかわからないが、逆転優勝できるように頑張りたい」と、力強く言った。

 リーグ最少失点の浦和を3点引き離す-かなり高い優勝へのハードルだが、このコンビがいれば可能性はふくらむ。今季G大阪の3点差以上の勝利は6試合。そのうちの4試合までが、2人の“演出”だ。

 7月22日の名古屋戦、8月12日の京都戦、同30日の新潟戦、9月23日の川崎戦。全試合で遠藤はアシストを、播戸はゴールを記録。しかも、3試合でコンビによる“ホットライン”のゴールを挙げている。相手への脅威は、いるのといないではまったく違ってくる。

 病み上がりの遠藤は、時間限定の“切り札起用”しかない。だが、ベンチ入りを決めた西野監督は「彼がピッチに立つだけで、チームがガラッと変わる。十分、プラスになる」と期待を寄せ、また「レッズはストライカーが1人。ウチは2人いる」と、先発する播戸の重要性も強調した。

 「思い切ってやるだけ。点を取れるかどうか」。前日に丸刈り頭をさらに短く刈り込んだ播戸が話せば、遠藤も「入ったら流れに乗って、セットプレーとかで点に絡みたい」と、ゴールへの意欲を燃やした。最終決戦に満を持して登場した千両役者が、期待にたがわぬ劇的フィナーレをつくりだす。

【写真】ミニゲームで順調な回復ぶりを見せる遠藤(中央)と播戸(左)=万博 

デイリースポーツ - 2006年12月1日